こちらのGuild D-55は1973年製。塗装の劣化やキズ、ピックガードの縮み、トップの割れ、セルバインディングのひび割れなどの経年変化があります。外装の大幅リフレッシュと弦高調整、ピックアップの搭載を承りました。



作業前の外装の様子をご覧いただきましょう。

トップは、ピッキングによるサウンドホール周りの摩耗や、ブリッジからボディエンドにかけての割れ、浅いキズが多数あります。

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バックは、ベルトのバックルが当たる部分にキズがあります。

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ボトム部のセルロイドが硬化し縮むことで、細かくひび割れています。


作業手順は、ピックガードとブリッジを剥がしてから、塗装を剥がしてトップの割れを接着補強します。他に木部まで達するような深いキズはありませんでしたので、細かなキズは消えてしまいます。

劣化したセルロイドを除去して、同サイズにカットした新しいセルロイドを埋め込みます。

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下地、中塗り、トップコートと塗装を重ね研磨して塗装は終了です。


ブリッジの再接着に際して、今回は固定力の強化のため隠しボルトを入れています。

ピックガードはオリジナルと同形状で製作しました。

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外装の仕上がりをご覧ください。


外装の修理を終えたので、ピックアップの搭載と弦高調整へと進みます。



新しいピックアップ L.R.Baggs / ANTHEM SL を選択して頂きました。アンダーサドルとコンデンサーマイクを絶妙なバランスでブレンドし、ナチュラルなギターの響きを出力してくれます。普段聴いている生音と、ライン出力される音のイメージが異なってしまうと、演奏感覚も変わってくることがストレスになります。ANTHEM SLは、ボリュームコントロールのみのシンプルさのためセッティングに迷いが無く、生音感覚で扱いやすい音色が得られるため非常にお勧めです。

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弦高調整は、フレットの擦り合わせを含むBメンテナンスで対応させて頂きました。調整前の弦高は、6弦3.3mm/1弦3.0mmでしたが、6弦2.4mm/1弦1.9mmへと低くなり、格段に弾きやすくなったと思います。



これであと50年は弾き続けて頂くことができるはずです。



[作業内容]

全塗装 50,000円

ピックガード製作 10,000円

ボトム部のセルロイド修理 10,000円

ブリッジ剥がれ修理 10,000円

Bメンテナンス 12,000円

弦代金

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