080 ネジ止めされているブリッジの緩み解消法(Gibson / B-25)
一時期のGibsonアコースティックギターは、ブリッジをトップの裏側(ボディ内部)からネジで固定して取り付けている機種があります。
お預かりしたB-25もそのタイプですが、長年の使用によりネジが緩み、共締めされているワッシャーが共振して音を立てていました。
まず、ご自身のギターのブリッジがネジで固定されていることを知らなければ気付けません。また、狭くて見えないボディ内部に手を突っ込んでネジを締めるのは難しいものです。
しかし、知識を持っていれば気付くことができ、案外簡単に解決することができますので、この記事が同じ症状でお困りの方の目に留まれば幸いです。
まずは、ボディ内部を覗いてブリッジの裏側の様子を見てみましょう。
左右にある大き目のナットは、アジャスタブルサドルを上下させるネジの土台です。その他の4つ(1弦側と6弦側、中央に縦に2つ)がブリッジを固定しているネジです。
今回は矢印で示したネジが緩んでおり、ネジに近い3・4弦を強く弾くとワッシャーが音を立てていました。
必要な工具は、ビット交換式のドライバーです。全長が短いスタビードライバー型か、横向きに回せるラチェット型が使いやすいです。
ビットの軸は1/4インチ(6.35mm)なのですが、ビットを差し込む六角形の穴が、ちょうどネジの六角の頭にサイズに合います。
あとは、ネジを締めるだけなので、見えなくても手探りでできます。
つづいて、Bメンテナンスの作業をさせて頂きました。
調整前の弦高は、6弦2.7mm 1弦2.2mmとやや高め。
トラスロッドを微調整し、アジャスタブルサドルを0.5mmほど下げました。
つづいて、ナット溝の深さや形状にばらつきがあったため、均一に整えました。
フレットを軽く擦り合わせたのち、フレットと指板を磨き上げます。
仕上がり弦高は、6弦2.3mm 1弦1.8mmとやや低めになっています。
気になる異音も解消し、快適に弾いて頂けるようになったと思います。
[作業内容]
Bメンテナンス 12,000円
ブリッジネジの増し締め
弦代金