1830年代、ドイツからアメリカに渡ったCharles Brunoは、ニューヨークに書店を構えていました。しばらくして、Martinのディーラーとして楽器業界でのキャリアをスタートさせます。彼自身はギター製作者ではありませんでしたが、息子とともに楽器販売ビジネスを成功させ、自身の名を冠したギター以外にも様々なブランドを展開したようです。

お預かりしたギターは1870~1880年代の製造とのこと。ちょっと古過ぎて時代の距離感がわかりません。

当時のアメリカは、南北戦争の終結から間もなく、混乱の中から新たな国の在り方を模索していました。もっと身近なところでは、リーヴァイ・ストラウスが「リベットで補強を施したパンツ」の特許を取得し、ジーンズの原型を生み出した頃です。日本は明治初期ですね。

話を戻しまして、パーラーサイズの小振りなギターですが、さすがに良く響きます。何度か補修をされたような痕跡も見られますが、現状は問題となるような大きなトラブルは無いようです。弦高が高く弾きづらいとのご相談でしたので、演奏性を改善するためのメニューをご提案させて頂きました。

[作業内容]

Bメンテナンス 12,000円

フレットバリ取り 4,000円

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106Martinのペグブッシュ浮き対策

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104弦の間隔を改善するためにナットを製作(Gibson / J-160E)