105およそ140年前のギター(Charles Bruno / Parlor Guitar)
1830年代、ドイツからアメリカに渡ったCharles Brunoは、ニューヨークに書店を構えていました。しばらくして、Martinのディーラーとして楽器業界でのキャリアをスタートさせます。彼自身はギター製作者ではありませんでしたが、息子とともに楽器販売ビジネスを成功させ、自身の名を冠したギター以外にも様々なブランドを展開したようです。
お預かりしたギターは1870~1880年代の製造とのこと。ちょっと古過ぎて時代の距離感がわかりません。
当時のアメリカは、南北戦争の終結から間もなく、混乱の中から新たな国の在り方を模索していました。もっと身近なところでは、リーヴァイ・ストラウスが「リベットで補強を施したパンツ」の特許を取得し、ジーンズの原型を生み出した頃です。日本は明治初期ですね。
話を戻しまして、パーラーサイズの小振りなギターですが、さすがに良く響きます。何度か補修をされたような痕跡も見られますが、現状は問題となるような大きなトラブルは無いようです。弦高が高く弾きづらいとのご相談でしたので、演奏性を改善するためのメニューをご提案させて頂きました。
[作業内容]
Bメンテナンス 12,000円
フレットバリ取り 4,000円