147 お客様こだわりのセッティングにお応えします(Fender / Stratocaster)

何本もストラトをお使いのお客様で、新しいギターを手に入れられたら、ひとまず当店でメンテナンスを受けて頂いています。

60年代初期の代表的な仕様で、フィエスタレッドが少し退色して細かなウェザーチェックが入ったレリック仕様は雰囲気抜群。ネックは少しだけ太目な丸みのあるグリップで、個人的には好みのド真ん中です。喜び勇んで作業を進めていきます。


調整前の弦高は、6弦1.7mm 1弦1.4mmです。数値的には適正だと思います。

ネックがわずかに順反りしていましたので、15度くらいトラスロッドを締めました

ネック調整前に気付いた点として、ネックのセンターがズレていました。ポジションマークを見ると中心から左にずれており、1弦が指板の端に寄ってしまっているため、大きなビブラートをかけると弦が落ちてしまうかもしれません。これは、ネック取り付け時の力加減とネジを締める順番だけで正しい位置に戻すことができます。

スプリングのテンションを調整します。

お客様のご指定は、「トレモロはボディと平行で、紙一枚が挟まる程度のフローティング」です。こんな感じになりました。

フローティングの角度が決まった後にサドルの高さを調整します。

続いてオクターブピッチを調整します。

ナットの高さはそれほど変えず、各弦の溝の深さのばらつきを整える程度としました。

弦高は調整の前後でほとんど変えていませんが、各弦の高さのバランスを整えたので、よりフィット感の高い弾き心地になっていると思います。

音詰まりするポジションをフレットの擦り合わせで改善していきます。

蜜蝋とスクワランオイルが成分の固形タイプの指板ケア用品”FRET FUSION“を使用しました。指先の体温でスッと溶けて指板に薄く塗り伸ばせます。

お客様にお持ち込み頂いたこだわりの弦を張ります。

ピックアップのバランスを調整して、しばらく試奏して楽しませて頂きました。

[作業内容]

Bメンテナンス 13,000円

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146 7弦エレクトリックギターのセッティング(MUSICMAN / JP7)