ギターとプレイヤーとの距離を近づける調整とは?

私どもがこのホームページで提案させて頂いているギターのメンテナンス重要性については、【WAY OF THINKING – スタジオエムのギターに対する考え方】にて語らせて頂いておりますので、ぜひお読みください。


なぜメンテナンスが必要なのかを端的にいえば、ギターは木製品であるため気温や湿度の影響を受けやすく、最適なプレイアビリティを維持するためには、環境に応じた調整が必要になるということです。

 

今回は、環境がギターに及ぼす影響ではなく、ギターとプレイヤーとの関係を軸に、より深く掘り下げて話をさせて頂きます。

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実際に調整作業に着手するには、「ギター側の事情」と「プレイヤー側の事情」をお聞きして、双方が最もフィットするセッティングを求めなければなりません。

 

ギター側の事情とは、そのギターの構造由来の物理的な特性です。

・ボディ形状、ネックの太さ、フレットの大きさなどのサイズ感。

・使用される木材など、サウンドキャラクターに関わる要素。

・スケールやネックジョイント角など、弦のテンションに関わる要素。

・ピックアップなど電装系の種類。

 

プレイヤー側の事情とは、そのギターをどう使うかです。

・プレイするジャンルやピッキングのスタイル。

・使用する弦の太さ。

・使用するチューニング。

・どの程度の弦高がお好みか。

・どの程度までのビビリを許容するか。

 

ギター側の事情の例えとして、ギターが本来持っている特性をさらに引き出すような調整は可能ですが、持っていない特性を調整で付け加えることはできません。

プレイヤー側の事情としては、撫でるように爪弾く人と、叩くように掻き鳴らす人が、同じセッティングでは不都合が生じるはずです。濁りのないクリアな音が欲しい人や、強く弾くと多少ビビるくらいの方が好きという人がいます。それぞれにとってベストは異なります。

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色々考えることがあって難しいな…と思われるなら、そのギターを手に入れた時のことを思い出してみてください。購入の決め手になった魅力があるはずです。また、ご自身がそのギターをどのように弾くかをイメージされたと思います。それらを抽出して熟成させるようなセッティングをすることで、出会った頃の喜びを再確認することもできると考えています。

 

もし、上記のような特別なこだわりはない…という方でもご安心ください。

私どもは長年の経験で、「多くの方に好まれる平均的なセッティング」を知っておりますので、おまかせ頂ければベストな状態をご提供させて頂くことができます。

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