アコースティックギターのアンプ選び

これからアコースティックギター用のアンプを購入される方へ

アコースティックギターを弾かれる皆様は、生音を楽しまれることが基本ですから、ピックアップ アンプ エフェクターなどエレクトリックな機材に対して、すこしばかり苦手意識がある方もいらっしゃるはずです。

ギターとピックアップが入力装置であるなら、アンプが出力装置です。いかに素晴らしい入力があっても、それを余すことなく出力できなければ意味がありません。それがライブであれば、観客に十分に伝えられません。それが自宅練習であれば、自分の音を聴いてストレスを感じてしまいます。

ギターを購入するとき時間をかけて吟味されたように、アンプ選びにも労力を惜しまないでください。要点のみをできるだけ簡単に説明させて頂きますので、アンプ選びの指標となることができれば幸いです。

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アンプの特性を知るうえで、注目すべきスペックは以下の2点です。

・定格出力(ワット)

・スピーカー(口径と個数)

この2点がギターサウンドにどのような変化をもたらすのかを、自動車に例えて説明させて頂きます。自動車にご興味がなければ、パソコン お風呂 お肉 に例えて説明することもできます。個人的にご連絡ください。

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[定格出力(ワット)]

自動車におけるエンジンの排気量です。

同じ車種でもグレードによって排気量が異なるモデルがあります。排気量1500ccと2000ccでは、同じ速度に達するまでの時間(加速力)や、100km/hで巡行中のエンジン回転数(静粛性)に違いがあります。

排気量が大きいほうが、力強さと静粛性があり、アクセルに軽く足を置いておくだけでスーッと走っていくので、ドライバーの気持ちの余裕に繋がります。ついでに、最高速度も速くなります。

アンプの話を戻すと、ワット数が大きいほうが、力強く奥行きのある響きが得られ、ダイナミックレンジ(強弱の幅)が広い、クリアなサウンドを生み出すことができます。ついでに、最大音量も大きくなります。

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[スピーカー(口径)]

タイヤの外径サイズと考えましょう。

小さなタイヤは、キビキビと良く曲がりますが、段差を乗り越える際に大きく跳ね上がります。

大きなタイヤは、直進安定性が高く、段差を乗り越える能力が高いです。

小さなタイヤは軽いので、小排気量のエンジンでも扱いきることができます。セッティングが良ければ、手頃なスピード域で、軽快でスポーティな走りが得られます。セッティングが良くないと、バタバタと荒れた乗り心地になるでしょう。

大きなタイヤは重いので、大排気量のエンジンに組み合わされます。セッティングが良ければ、パワフルでゆとりを感じながら、ハイスピードで流すことができます。セッティングが悪ければ、もっさりと退屈な乗り心地に眠くなるかもしれません。

アンプの話を戻すと、小さなスピーカーは軽くて良く動くので、低ワットと組み合わせて使用されます。その場合は、小音量でレスポンスや優れ表現力に優れた特性を発揮します。しかし、ある程度の大音量が求められる場面では頭打ちとなり、荒れた面を露呈してしまうでしょう。

大きなスピーカーは、動かすのに力が要るので、大ワットとの組み合わせで使われます。スピーカーの口径は動かせる空気の量でもあるため、低ワット&小スピーカーのアンプと同じ音量で鳴らして比較すると、大きい方がより多くのエアー感を含んだ、太さや厚さを感じるサウンドが得られます。

100km/h巡行がやっと軽自動車でも、200km/hでアウトバーンを駆け抜ける能力を持った車でも、日常生活では街乗りで60km/h出せれば用は足ります。違いが出るのは、60km/h走行中の乗り心地や質感です。同様に、アンプの性能限界まで大音量で鳴らすことはありません。必要とされる音量レベル内での音質として違いが現れます。

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[その他お勧めの機能]

・マイク入力

弾き語りされる方には必須です。

・リバーブ

少し残響を加えるだけで、自然な空間演出ができ、弾きやすく聴きやすいサウンドに整います。

・DI出力

アンプで作った自分の音を、ライブ会場のPAに送ることができます。アンプからの音はステージ上の自分のモニター用に、会場にはPAからの音を届けることができます。

・AUX入力

リズムマシンや音楽プレイヤーなどの外部音源を接続して、アンプから鳴らすことができます。


多くのメーカーが、出力とスピーカーサイズの異なるアンプのバリエーションを販売しています。使用される環境に最適なスペックのアンプを提供するためです。

小型軽量で運搬性を考慮されている製品が多いのも特徴です。ライブで自分の音にこだわるなら、使い慣れていない会場のアンプは使用せず、マイアンプを持ち込むことがベストだからです。

使用目的が自宅のみなら、一番小さなサイズのアンプで十分に楽しめます。ただ、多くの場合は、大は小を兼ねることができます。ご予算に余裕があり、自宅でも音量を出すことが許される方や、カフェなどで小規模のライブをする機会がありそうなら、ひとつ大きなモデルを選んで頂くことをお勧めします。

ピックアップとアンプが適切に選択されれば、エフェクターなどに頼らずとも、ギター本来の素晴らしいアコースティックサウンドを必要なボリュームで得ることが可能です。

ギターアンプ選びに困ったら、お気軽にご相談ください。

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