067シールドケーブル製作例
ギターサウンドは微弱な電気信号として出力され、大きなステージでは10mを超える距離のシールドケーブルを通って、やっとアンプに届けられます。
力強さ、太さと奥行き感、煌びやかさ、艶やかさなど、音色が持つ様々な魅力が詰まっており、それらを失うことなくアンプまで送り届けることがシールドケーブルの使命です。周囲のノイズ源から守る(シールドする)ことも重要な役割です。ステージで使用するなら、踏まれたくらいではビクともしない耐久性や、動きに追従する柔軟性や軽さなども必要になります。
ケーブルに使用されている芯材の太さや本数により、音のスピード感や解像感、伝達される周波数などに違いが生まれ、それがケーブルの持つサウンドキャラクターになります。端的に言えば、太い線は低音域を通しやすく、細い線は高音域を通しやすいので、目的別に太さを使い分けていたり、異なる太さの芯を寄り合わせ最適なバランスを狙っているケーブルもあります。
また、原則的にケーブルを通る電気信号は、通る長さに比例して減衰していきます。減衰が少ないほうが優秀なケーブルになるのですが、どの周波数帯域がどれくらい減衰するかを意図的にコントロールすることで、ケーブルによるサウンド変化が生まれます。低音域が減衰する特性を持つケーブルは、結果として中高音域が明るく抜けの良い音に聴こえます。逆に、高音域が減衰する特性であれば、マイルドで太い音に聴こえます。
歪み中心のロックギター、太いクリーンが欲しいジャズギター、幅広いレンジを出力したいアコースティックギター(エレアコ)、タイトなローエンドを求めるベースなど、用途によってお勧めするケーブルの種類が変わります。
さらには、プラグの材質やメッキ、使用するハンダでも音が変化するので、掘り下げればいくらでもマニアックに語ることはできます。しかし、理論や数値で示すことができる事と、実際に音を出して体感できる事とは別問題ですので、これより先は割愛させて頂きます。
ケーブルの自作に挑戦される方もおられると思いますので、製作の様子を動画でご覧ください。
様々な電波(ノイズ源)が飛び交う中で暮らしているのが我ら現代人です。こだわったギターや良い機材をお使いのお客様が多くおられますので、それらの魅力をしっかり生かせるケーブルを製作させて頂きます。お気軽にご相談ください。